性暴力をSTOPする

性暴力をSTOPする

2017年1月21日

今日、ワシントンDCでは、トランプ大統領就任に異議を表明するWomen’s Marchが開催されます。それに呼応したアクションが、アメリカ全国各地で予定されています。20人の民主党連邦議員は就任式をボイコットする声明を出しています。女性、LGBT,障害のある人、新移民への侮蔑的な言辞を公言してきた人物が大統領に就任することへの異議を発信する人が一人でも増えることで、ヘイトスピーチやハラスメントの増加を抑えたいとの思いです。

 

<性的虐待に対応する>

 明治以来110年間続いてきた性犯罪に関する刑法がようやく、今年度改正されます。法務省は刑法改正案を今通常国会に上程する予定。現行の性犯罪規定は、強かん罪と強制わいせつ罪の二本立てで、明治時代の家父長制維持のための秩序を守るための犯罪規定で、個人の人権を守るための法律ではありませんでした。

改正ポイント: ①男性の被害も強姦とみなす②法定刑の引き上げ。3年以上の懲役を5年以上に。強姦致死罪は無期または5年以上から無期または6年以上に。 

③非親告罪化(被害者の告訴が必要ない)

④18歳未満の未成年者に対し親など監護者の立場を悪用した場合の処罰規定を新設。

⑤「強姦罪」という名称の変更も可能かもしれない。

見送り論点:

・強かん罪が成立するためには「暴行又は脅迫」ゆえに抵抗できなかったことが証明できなければならず、恐怖で抵抗できなかった場合には強かんとは認めないのが今までの判例です。その問題は今回は見送りのようです。

・現行では性交同意年齢が12歳となっており、私は15歳まで引き上げることを主張してきましたが、この点も見送りです。

・公訴時効の廃止や停止も改正内容には入りませんでした。

 来週末1月28,29日(土日)大阪での「子どもの性的虐待とDV:エンパワメントとれジリアンシーの方法とスキル」の2日間研修で扱うテーマ「男子への性的暴力の問題点」などにも直接影響する法改正です。

この研修は従来の内容を大幅に刷新して、昨年は大阪、青森、新潟と3か所で実施しました。今年からは、新たに作成した20ページのテキスト本を無料提供します。性虐とDVの写真

一日目の後半で、昨年から開発中の「MY TREEティーンズ:性的加害をした子どもの回復支援」をいくつものワークシートとともに提供します。

児童養護施設や学校では、性的加害行動をした子への対応は「反省文を書かせる」ことが中心です。しかし反省文は書かせないほうが良いのです。反省文を書くと自分の内面を正直に見つめることができなくなります。反省文に代わる「感情のマインドマップ」を一緒に書いていくことで自分理解を深めます。

「MY TREEティーンズ」はグループプログラムではなく、個人対応の心理教育です。第三世代行動療法的な身体アプローチも取り入れています。

                  研修でお会いしましょう。

 

               詳細、申し込みは http://empowerment-center.net/koza/

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